緩和ケア– category –
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緩和ケア
発せられない声
乳房外Paget病のその人は、入院した日のレントゲンで左肺全体が無気肺になっていた。その上に、40℃に達する発熱が続くようになった。食事はもちろん、薬も飲めなくなって、うつろな表情で一点を見つめるだけになった。そして、全く声を発しなくなった。 家... -
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パジェット病
その人は、毛糸の帽子を深くかぶり、その帽子からのぞいた髪の毛は紫色であった。 寡黙で、かすれた声で何とか話すけれど、視線は僕を素通りして・・遠くを見つめていた。同伴した家族は長女とお嫁さんだった。 昨日の午後、大学病院から電話があった。「... -
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もうすぐ
もうすぐ、ひとりの老女が亡くなるかもしれない 10年近く、往診してきた。一人暮らしだけれど、娘さんと息子さんが交代で訪問していた。 月日が流れると、人は老いる 脳梗塞で一度入院して、意識が無かったこともあるが、ほとんど回復した。それから、三度... -
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握手
○○さんが退院する。 はじめの頃は、回診に行くたびに、毒づかれていた。『あんたなんか・・大嫌いや!なんでこんなところに入院させるの?早く帰して!』『帰してくれないのなら、勝手に帰るよ!』 彼女は、もう70才を超す独居老人だ。家には白い猫が一... -
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目からうろこ・・
年一回の在宅医学会に参加すると・・いつも得るものがある。今年は新浦安にある順天堂大学附属看護学部で開催された。休日の京葉線は、デイズニーランドへ向かう家族連れや若いカップルが乗っているくらいで、比較的空いている。 看護学部だから・・階段教... -
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ご臨終です
「午後3時21分・・ご臨終です」 ベッドサイドで息子さんが号泣された。僕は一礼して、病室を出た。 患者さんは、卵巣癌で癌性腹膜炎だった。総合病院へ入院した時はもう手遅れだった。 食事が入らなくて、点滴をされていたようで・・それが嫌で半ば自己退...
