訪問診療を行っていて気になることがある。高専賃というものである。
そのホームページには素晴らしい老後について宣伝してある。
そういう施設?マンションがこの地域にやってきた。
施設への訪問診療では、グループホームには行ったことがある。
なんとも、穏やかな優しい雰囲気があふれていて、気持ちが和むものである。
老人達は、独居とはいえ家族同様にスタッフに支えられている。
雑種の子犬がひょこひょこと走り回っている。
老人たちは、にっこりしてお茶したり、語り合ったりしている。
しかし、高専賃はいわゆる介護付き無届け老人専用住宅である。
厚労省への届けは必要なく、国土交通省の管轄である。
きれいなひろい廊下にきれいな部屋、いわゆるワンルームマンションに近い バストイレ付きである。
ベルを押せば、ヘルパーがやってきてくれるが、その都度料金が発生するらしい。
そう言う部屋で老人達はぽつんと一人でいるのだ。
家族の事情で、ある程度お金持ちで・・・
自ら希望して入居した人もいるだろうが、自らの希望とは思えない老人達も多い気がする。
こういう老人達が、認知症になり、身体障害が進み、急病になったときは悲惨だ。
独居ではないようにみえて、実は独居なのだ。
家族に見放された独居老人なのだ。
何度も往診を続けても、遠くにいる家族との信頼関係は築けない。
施設の責任者は病気になったら専門医に診てもらえますなどと宣伝している。
老人達のかかりつけ医は信頼されていない。
かかりつけ医がいても、その存在を無視して専門医を紹介する。
人を診ないで、臓器を診ることが優先される。
こういう高専賃はいずれ大きな社会問題になるだろう。
家族の愛が欠如している在宅医療は悲しいものだ。

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