『今年もやってきたよ~』とその患者さんは言った。
難治性の胃潰瘍が治って、直腸の早期癌も内視鏡で切除して、今は元気に通院している。
いつも低い声でゆっくりと話す体格のいいおばさん。
こちらは時間に追われるけど・・ついゆっくり聞いてしまう。
去年もツバメの話を聞いたのを思い出して聞いたのだ。
『今年も来ましたよ~。』
もう18年も来ているそうだ。
かわいくてしようがないと言う。
『ツバメの来る家は縁起が良いからね~』
一度、巣からひなが落ちて弱ったのを介抱して巣に返してあげたら、お礼を言ってくれたと言う。
秋になって、南に帰るとき、親子そろって並んでお辞儀をして帰っていったと言う。
同じツバメは同じ巣に帰ってくるからすぐわかると言う。
もう10年以上同じツバメが来ていると言う。
産まれた子供はまた別に巣を作ると言う。
今年来たツバメはいつもの二羽だそうだ。子供はどこへ行ったのやら。
秋になって、南へ帰るときは京都中のツバメが一斉に鴨川に集合してから帰るそうだ・・
それはそれは壮観だそうだ。
本当かな?
と思いつつ・・聞き惚れた。
寝たきりの夫も看病しているやさしい72才だった。
また・・ツバメの話を聞くのが楽しみだ。
何となく嬉しくなった。


コメント
コメント一覧 (4件)
ツバメが元気に飛び回ってるのを見ると
癒されますね。鴨川でいろんな鳥を見てると楽しいです
いいお話ですね。
ネパールに行ったとき、友人の知人の方がアー揺るベーダのお薬のお仕事されていて、そこにツバメが巣を作っていました。4羽くらいいたかな?ネパールも同じく、ツバメは幸運を運んでくるとされ、大切にするそうです。
ほんと、ツバメが巣を作る家は幸せが舞い込んで来るって言いますよね^^
きっとおばあさんの人柄が呼び込んでいるのでしょう。。。
本当につばめって普段気にかけなかったら、何も感じて無かったけど、このおばさんの話で妙に気になる存在になりました。
しっかりと生活や人生や自然や動物にやさしい目を向けているんですね。
彼女のゆったりとした生き方に・・じんわりと感動しました。
ツバメは人を頼りにして、外敵から身を守ってもらうために人家の軒先などに巣を構えるのだそうですが、そういう環境が少なくなったのか・・あるいは人のこころが余裕を無くしたのか・・気になります。
時速200キロで飛ぶツバメ・・すごいと思う。
高い空から人間達を観察しているんでしょうね。
いつまでも、ツバメと共存できるやさしい人の多い世の中であって欲しいと思います。