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法事

今日は母の13回忌であった。

実家には仏壇がある。浄土真宗である。
祖母が毎日お経を上げていたことを遙か遠い昔に覚えている。
その祖母が息を引き取ったのも、父が息を引き取ったのもその仏壇のある畳の部屋であった。
今日は兄弟がみんな集まってその部屋で法要を営んだ。
しかし、祖母の時も母の時も父の時も達磨によく似た感じの大きな体をした寺の住職がしてくれた。
声が太くて少しかすれた声はいかにも『お経』という感じで響いていた。
しかし、その住職は突然昨年のある日に心筋梗塞で他界した。
その跡継ぎは寺の長男であったが、今日は京都の大学で研修のために不在。
代わりにその奥さんと住職の未亡人が来てくれた。
跡継ぎの嫁は遠い九州から今年の夏に嫁いできたらしい。
その若い嫁は小さな身体なのに、良く透る大きな声で、『浄土三部教』を唱えてくれた。
お経は延々と続く・・息継ぎも大変で時にとぎれる。
そこを姑がカバーする。
我々もお経の本を回されて唱和した。

訳のわからない経文が特徴のある抑揚で合唱される。
幼い時はよく笑いをこらえるのに困ったものだった。
今は・・釈迦の教えが聞こえてくるような気がしてくる。

南無阿弥陀仏・・・南無阿弥陀仏・・・南無阿弥陀仏・・
母の遺影が静かに微笑んでいた。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • はじめまして。少し前から拝見させていただいてます。
    いつもコツンと響くような不思議な感覚になります。
    私は以前仏教(浄土真宗の)幼稚園に勤めていました。
    法座を聴く機会にも恵まれていたのでジャージ姿でよく聴いていたものです。
    今私たちが使っているのがこの世の言葉なら、南無阿弥陀仏‥と唱えるのはあの世の言葉かもしれませんね。それともこの世とあの世の架け橋になっているのかな‥
    お墓の前で手を合わすと自然と静かな気持ちになるのは、あの世から見守ってくれているご先祖様がやさしく包んでくれているのかなぁなんて思いました。

  • 夏海さん、コメントありがとうございます。
    コツンと響く不思議な感覚・・そう言ってもらえたら、嬉しいです。
    読んで頂ける人のこころにコツンと響いてくれたら・・幸せな気分になります。ありがとうございます。
    夏海さんのページも少し読ませていただきました。詩と写真がとてもいいですね。これからも読ませていただきます。

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